肩が上がらない、痛くて眠れない。その肩、まだ改善できるかもしれません。
〜長引く五十肩・凍結肩に対する「肩関節授動術」という治療選択肢〜

「肩が痛くて、夜中に何度も目が覚める」
「腕が上がらず、洗濯物を干すのもつらい」
「服を着替えるときや、髪を洗うときに痛みが走る」
「何か月もリハビリを続けているのに、なかなか良くならない」
このようなお悩みはありませんか?
肩の痛みや動かしにくさは、日常生活のさまざまな場面に影響します。
最初は少し動かしにくい程度だったものが、次第に腕が上がらなくなり、気がつけば仕事や家事、趣味まで制限されてしまうこともあります。
「五十肩だから、時間が経てば治るだろう」
「年齢のせいだから仕方がない」
そう考えて、長い間我慢されている方も少なくありません。
しかし、長引く肩の痛みや可動域制限には、まだ検討できる治療法があるかもしれません。
今回は、当院で行っている「肩関節授動術(サイレント・マニピュレーション)」についてご紹介します。
五十肩は、必ず自然に治るのでしょうか?
一般に「五十肩」と呼ばれる肩関節周囲炎は、肩の痛みや動かしにくさを引き起こす疾患です。
自然に症状が改善する方もいらっしゃいますが、すべての方が短期間で元どおりになるわけではありません。
肩関節を包んでいる「関節包」という組織に炎症が起こり、厚く硬くなることで、肩の動きが制限されることがあります。
このように肩関節が固まってしまった状態を「凍結肩」と呼びます。
凍結肩では、自分で腕を上げられないだけでなく、医師や理学療法士が動かそうとしても十分に動かないことが特徴です。
痛みが軽くなっても、肩の動かしにくさだけが長く残ってしまう場合もあります。

リハビリを続けても改善しない場合は?
五十肩や凍結肩の治療では、まず消炎鎮痛薬、注射、リハビリテーションなどの保存療法を行うことが一般的です。
実際に、これらの治療によって改善される患者さんも多くいらっしゃいます。
一方で、適切な治療を継続しても、肩の動きが十分に改善しない方もいらっしゃいます。
そのような場合に検討する治療選択肢の一つが、肩関節授動術(サイレント・マニピュレーション)です。
肩関節授動術とは?
肩関節授動術は、麻酔によって痛みを抑えた状態で、医師が肩関節を慎重に動かし、硬くなった関節包による動きの制限を改善させることを目指す治療です。
一般的な関節鏡手術のように、皮膚を切開して関節内を操作する方法とは異なります。
ただし、関節包に力を加える処置であるため、骨折や腱板損傷などの合併症の可能性があり、誰にでも適しているわけではありません。
当院では、診察や画像検査などによって肩の状態を評価し、授動術が適しているかを慎重に判断します。
授動術をすれば、すぐに肩が動くようになる?
授動術によって、処置直後から肩の可動域が改善する場合があります。
しかし、「授動術を受けたら、その日から完全に治る」というわけではありません。
麻酔が切れた後には痛みが生じることもありますし、処置によって得られた可動域を維持し、日常生活で無理なく肩を使えるようになるためには、適切なリハビリテーションが重要です。
当院では、授動術だけで治療を終わらせるのではなく、その後のリハビリテーションまで含めて、肩の機能改善を目指します。
肩が動くようになると、日常生活も変わります
肩の動きが改善することで、
-
髪を洗う、結ぶ
-
洗濯物を干す
-
高いところの物を取る
-
エプロンのひもを結ぶ
-
痛みを気にせず着替える
こうした何気ない日常動作が、少しずつ楽になることが期待できます。
私たちが目指しているのは、単に肩の角度を改善することではありません。
肩の痛みや動かしにくさによって諦めていたことを、もう一度できるようになること。
それが治療の大切な目標だと考えています。

長引く肩の痛み、一度ご相談ください
肩が上がらない原因は、必ずしも五十肩や凍結肩だけではありません。
腱板断裂や石灰沈着性腱板炎など、異なる治療が必要な病気が隠れていることもあります。
だからこそ、まずは正確に肩の状態を評価することが大切です。
宮整形外科クリニックでは、患者さん一人ひとりの症状や生活背景に合わせて、保存療法から授動術まで、適切な治療方法をご提案します。
「あなたの“こうありたい”を実現させ、人生が豊かになるお手伝い」
長引く肩の痛みや動かしにくさでお困りの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
次回予告
第2回「五十肩・凍結肩とは? なぜ肩が固まってしまうのか」
五十肩と凍結肩の違いや、肩が動かなくなる仕組みについて、イラストを交えながらわかりやすく解説します。
宮整形外科クリニック
